① 初心者向けの基礎や稽古の基本的なことは経験が出来る方向へと導いていく。
② 型や式の稽古では形、動き、身体観、集注観を師伝などを通じて経験し、出来ないことなどは見直しながら身につけていく。
③ 応用や発展した内容になると示された層の経験からトライアンドエラーで自省、自得していくしかない。
講習会や稽古会のなかで「この人に教われば出来る様にしてくれるのではないか」という期待を持って質問をする方や組んでくる方もいるが、②〜③の内容はそうした期待に応えられるものでもない。
私の講習会で最後に『今日やった内容はまた後で自分のこととして試みてください』と言うが、教わった稽古法、内容、経験したことは指導者からの借り物であって、そこを活かして自分の試みをしない限りどこまでいっても他者からの借り物の経験をしていることになる。